「なんだか気分が上がらない…」「お部屋の空気をリフレッシュしたいけど、人工的な香りは苦手…」そんな時、自然の香りが優しくあなたを包み込み、心と体を癒し、空間まで心地よく整えてくれるとしたら、いかがでしょうか?
今回ご紹介する「オレンジ・スィート」はそんなあなたの願いを叶えてくれる魅力的な精油です。
オレンジ・スィート精油は、中世ヨーロッパでは「黄金の林檎」とも呼ばれ、富と繁栄のシンボルとして上流階級の人々に愛されてきた歴史的背景を持つ香りでもあります。
横浜アロマスクール風ら花がお届けする、精油の深い魅力に迫るシリーズ。
そんな世界中で愛されるオレンジ・スィート精油に焦点を当ててご紹介します。
精油プロフィール
学名:Citrus sinensis
科名:ミカン科
属名:ミカン属 (Citrus)
抽出部位:果皮
抽出法:圧搾法
植物としての特徴
原産地はインド北東部から中国南部にかけての地域とされています。
現在では主に地中海沿岸やアメリカ、ブラジルなど温暖な気候の地域で広く栽培されています。
オレンジ・スィートは、1年を通して艶やかな緑の葉をたたえる常緑高木で、春に白く芳しい花を咲かせ、秋から冬にかけて明るいオレンジ色の実をつけます。
樹高は6〜10メートルほどに成長し、果皮には精油が豊富に含まれています。
オレンジと名のつく精油は複数ありますが、それぞれ植物としての特徴に違いがあります。
オレンジ・ビター/オレンジ・スィート/マンダリンの植物の違いを詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
👉 意外と知らないオレンジ・スィート、ビター、マンダリン精油の植物の違い
歴史や文化背景
オレンジ・スィートは、古代中国で「吉祥の象徴」とされ、結婚式や旧正月などの祝い事に欠かせない果物として大切にされてきました。
16世紀頃、中国からヨーロッパに伝わり、やがてフランスの宮廷でも愛される果実となります。
香りの特徴
オレンジ・スィートの香りは、甘くて優しく、クセが少ない親しみやすい柑橘の香りです。
明るさをもたらしてくれるような軽やかさがあり、精油の中でも特に人気の高い香りのひとつです。
香りとしては他の精油とも相性が良く、初心者でも扱いやすい精油としても重宝されます。
その軽やかで心地よい香りは、心をリラックスさせ、気分を明るくするだけでなく、空間全体を爽やかにリフレッシュするのにも非常に向いています。
ディフューザーでの芳香浴や、空気の入れ替えの際にもぴったりで、気分を軽やかに整えたいときや、空気を清浄化したいときに自然と選びたくなる香りです。
※皮膚に塗布する場合は、皮膚刺激があるため、使用方法には注意が必要です。
香りとして楽しむ場合と、肌に使う場合とでは扱い方が異なります。
同じ「柑橘系」に分類される精油でも、香りや禁忌事項に違いがあります。
オレンジ・スィート/オレンジ・ビター/マンダリンの香りや禁忌事項を比較したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
👉 【徹底比較】オレンジ・スィート/オレンジ・ビター/マンダリン精油|香りと成分
芳香成分類と主な作用
1.モノテルペン炭化水素類(主成分:リモネン)
作用:リンパや血液の滞りを除去する、抗ウイルス、抗菌、抗炎症
※リモネンには肝臓強壮、腎臓刺激、蠕動運動(腸の運動)を促進させる働きがあります。
揮発性が高く、空気をリフレッシュしながら、心身の巡りを整える働きがあります。
NARDアロマテラピー認定校の講師からのコメント
オレンジ・スィートは、抗ウイルス作用や抗菌作用があり、感染症が気になる季節には、芳香浴におすすめの精油です。
他の抗感染作用のある精油とブレンドすることで、感染予防に対する相乗効果も期待でき、空間の空気清浄に役立ちます。
柑橘系の中でも香りにクセがなく、ブレンド全体を親しみやすい香調に整えてくれるため、リラックスしたり、明るい気分になったり、心地よい空間づくりをしたいときにもおすすめです。
また、香りの持続時間が比較的短いため、香りが苦手な方にも取り入れやすく、芳香浴初心者の方も取り入れやすい香りです。
成分的にリンパや血液の流れを促す働きがあることから、風ら花ではボディートリートメントやフェイシャルケアにもよく使用しております。
フェイシャルでは、むくみをやわらげてフェイスラインをすっきり整えたり、血行促進によって内側からの透明感を引き出すサポートとしても大変、役立つ精油です。
(※肌への使用に関する具体的な注意点は、後述の【禁忌・注意事項】をご参照ください。特にお顔への使用は、基礎的な知識をしっかりと身につけたうえで、正しく安全に取り入れていただくことをおすすめいたします。)
禁忌・注意事項
精油は植物の恵みが凝縮された、非常にパワフルな芳香成分です。
安心・安全にご利用いただくために、必ず以下の点をご確認ください。
- 皮膚への塗布について:
- オレンジ・スィート精油は、必ず植物油などで希釈してからご使用ください。
原液を直接肌に塗布すると、皮膚刺激を起こす可能性があります。 - お肌の状態を見極め、敏感肌の方や初めて使用する方は、必ずパッチテストを行ってから広範囲に使用してください。
- 特にフェイシャルケアなどでご使用になる場合は、精油に関する基礎的な知識をしっかりと身につけた上で、正しく安全に取り入れることをおすすめいたします。
- オレンジ・スィート精油は、必ず植物油などで希釈してからご使用ください。
- 光毒性について:
- オレンジ・スィート精油は、一般的に光毒性(ひかりどくせい)の心配が少ないとされています。
しかし、念のため成分分析を行っていない精油を皮膚に塗布した後は、直射日光や紫外線に当たらないように注意することをおすすめします。
特に、抽出方法が「圧搾法」ではないものや、成分の詳細が不明な場合はより注意が必要です。
- オレンジ・スィート精油は、一般的に光毒性(ひかりどくせい)の心配が少ないとされています。
- その他共通の注意事項:
- 精油は飲用したり、原液を直接肌に塗布したりしないでください。
- 乳幼児や妊婦、持病をお持ちの方、薬を服用している方は、使用前に医師や専門家にご相談ください。
- 火気の近くでの使用・保管は避けてください。
- お子様やペットの手の届かない場所に保管してください。
- アロマテラピーは自己責任のもと、安全に配慮してご使用ください。
風ら花おすすめ処方|空気清浄スプレー
▶ 空間のリフレッシュにおすすめのブレンド
ブレンド内容:
オレンジ・スィート 3滴
ユーカリ・ラディアタ 2滴
ティートゥリー 2滴
【乳化タイプ】乳化剤 5滴 + 精製水 20mL
または
【アルコールタイプ】無水エタノール 10mL + 精製水 10mL
※アルコール臭が気になる方は、乳化タイプがおすすめです。
作り方:
① 精油をビーカーに入れてブレンドします
② 乳化剤または無水エタノールを加えてよく混ぜます
③ 精製水を加えてさらに混ぜます
④ スプレー瓶(20mL)に移し、使用前によく振ってから使用してください
使用方法:
空気中にスプレーして、空間を清浄・リフレッシュします。
マスクや布製品への直接噴霧は避けてください。
スプレーを使用する際の注意点
精油は必ず信頼できるメーカーの高品質・無農薬のものを使用してください。
スプレーは空気中に向けて使用し、直接肌や布製品には噴霧しないようにしましょう。
ブレンドしたものは1か月以内に使い切るようにしてください。
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今回のオレンジ・スィート精油のように、アロマの世界は奥深く、知れば知るほど新しい発見があります。
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あなたのアロマライフをさらに豊かにするお手伝いをいたします。